【開催報告】第31回日本緩和医療学会学術大会 交流集会24
- 6月23日
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2026年6月20日、第31回日本緩和医療学会学術大会において、交流集会24「伝わらない、行動につながらない―患者力を引き出すコミュニケーションを語り合う」を開催しました。

臨床の現場では、
「十分説明したはずなのに伝わらない」「理解しているように見えるのに行動につながらない」という場面にしばしば出会います。
本交流集会では、その状況を患者の理解不足や意欲の問題として捉えるのではなく、「患者力は患者個人の能力ではなく、医療者との関係性の中で立ち上がるもの」という視点から見つめ直しました。
導入では患者力の考え方を共有し、続いて実際の事例をもとに、「理解しているのに行動につながらない」背景に何が起きているのかを参加者とともに考えました。その後のグループディスカッションでは、多職種の参加者が日頃感じている葛藤やうまくいかなさを持ち寄り、対話を行いました。
「患者を変える」のではなく「まず医療者自身を問い直す」
アンケートでは、
「患者さんをどう説得するかではなく、どう理解するかについて考えたい」
「患者力とは患者だけの力ではないことが分かった」
「まず医療者側の行動変容が必要だと感じた」
といった声が寄せられました。
また、
「患者の関心に関心を持つ」
という言葉は、多くの参加者の印象に残った学びとして挙げられていました。
患者の行動を変えることを目指すのではなく、その人が何を大切にしているのか、その言葉の背景にはどのような意味があるのかを知ろうとする姿勢の重要性が共有されました。
ズレをなくすのではなく、意味を共有する
グループディスカッションでは、
「ズレは完全にはなくならないかもしれない」
「同じ言葉でも人によって意味が異なる」
「対話を重ねながら意味を共有していくことが大切」
といった意見が多く聞かれました。
患者と医療者、家族と医療者、多職種同士。
それぞれの立場や経験の違いによって生まれるズレを解消することだけを目指すのではなく、そのズレの背景を理解し続けることの大切さが語られました。
明日からの実践へ
参加者からは、
「患者さんの話をありのままに聴く」
「患者さんの本当にやりたいことを聞き出したい」
「患者や家族の思いを丁寧に聴きたい」
「説得しようと思ったら一度立ち止まる」
など、具体的な行動目標が数多く寄せられました。
また、患者力ワークショップへの参加希望者は全体の約3分の2にのぼり、継続的に学びたいという声も多く聞かれました。
おわりに
患者力は、患者さんが一人で身につける能力ではありません。患者と医療者が対話を重ね、互いを理解しようとする関係性の中で育まれていくものです。
今回の交流集会では、「伝わらない」「行動につながらない」という日常臨床の悩みを出発点に、多職種がそれぞれの経験を持ち寄りながら対話することができました。参加者の皆さまからいただいた多くの気づきや学びを、今後のPEPの実践・教育・研究につなげていきたいと思います。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。



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